FXでのナンピンは最高の必勝法？希望のないパンドラの箱？

「FXでナンピンをすれば負けない！」

「ナンピンこそが必勝法！」

なんて意見がネット上ではありますが、
これは本当なのでしょうか？

ナンピンを手法に組み込むのは、
本当に必勝法なるのでしょうか？

今回はこの事について、
私の経験から考えてみたいと思います。

ナンピンが必勝法と言われる理由は？

FXでナンピンが必勝法と言われる理由に、
“勝率の高さ”が関係してきます。

私も昔はナンピンをしまくっていて、
エントリー後逆行されていても、
損切せずにナンピンをしていれば、
10回中7～8回は元の位置に戻ってきたので、
勝率は良かったです。

しかも、大きく急騰・急落をすると、
その分、反発する力も強くなるので、
ナンピンをしていれば、
高勝率で勝てていました。

だから、昔の私の中でも、
ナンピンはある意味必勝法でした。

「FXなんて損切しなくても、
ナンピンしてりゃあ勝てるよね」

なんて事を思っていたくらいです。

ナンピンがパンドラの箱へ変わる瞬間は？

FXで勝てていなかった頃の私は、
ナンピンによって一時的に勝てたことで、

「ナンピンこそ必勝法」

と狂ったように思い込んでいました。

ただ、その必勝法は長くは続かず、
すぐに私を破滅へ陥れてきました。

一度の損失で全てを失う

ナンピンを必勝法として
崇めていた頃の私は、
いつものようにナンピンする気満々で、
買いエントリーをしました。

そして、その後、予定通り（？）
レートがどんどん下がって行ったので、
何も考えずにナンピンをしていきました。

が、しかし！

この日ばかりはナンピンをしても、
全然反転する兆しがなく、
どんどん下がっていきました。

その下落につれて、
焦りながらもナンピンをし続けて、
結局、資金が足りなくなり、
最後は全てを失いました。

このように、ナンピンをすると、
7～8割ぐらいの確率で
戻ってくるのですが、
一度の損失で全てを失います。

そして、ナンピンが
パンドラの箱に変わるのは、
ここからなのです。

ナンピンが癖づいてしまう

一度、ナンピンでの成功を味わうと、

「損切しなくても戻ってくるだろ」

という意識が染み付いてしまうので、
ナンピンが癖になってしまいます。

しかも、ナンピンをして、
資金をすべて吹き飛ばしてしまうと、
すぐに取り返そうとして、
リベンジトレードをしやすくなります。

そして、そのトレードで逆行されると、
またナンピンをしてしまい、
資金をあっという間に溶かします。

そこからまた資金を投入して、

エントリー⇒ナンピン⇒資金を溶かす

というのを永遠と繰り返します。

麻薬のように中毒になるんですよね。

実は、ナンピンの本当の危険性は
この部分にあります。

FXで勝てていなかった頃の私も、
ナンピンを必勝法と考えたせいで、
“ナンピンをしては資金を溶かす”
というのを永遠と繰り返していました。

しかも、先ほど、

「ナンピンは勝率が高い」

とお伝えしましたが、
ナンピンによって一度大損すると、
勝率が一気に悪くなります。

なぜなら、
損を早く取り返したい気持ちが強くなって、
適当な場所でエントリーを繰り返して、
反転しないよう場所で
ガンガンナンピンをするので、
勝率が異常に低くなるんですよね。

私もこのナンピンのせいで、
1,000万以上の損を出したし、
ナンピンが完全に癖づいていたので、
この悪癖を取り除くのに、
めちゃくちゃ時間が掛かりました。

因みに、私のPCの中には、
過去のトレード記録が残っているのですが、
今、確認してみたら、
ナンピントレードが残っていました（笑）

だから、特別に見せちゃいます。

こんな感じで狂ったように
ナンピンを繰り返していました↓↓

これ以外にも、
まだまだありますからね（笑）

しかも、この時って、
10ロット単位でトレードしていたので、
一発で強制ロスカットになると、
数十万から百万近くの損でした。

因みに、これは全て、
リアルトレードの記録ですから。

こんなことやっていたら、
1,000万失うのもわかりますよね（笑）

ナンピンが癖づくと、
ひたすらこんな事を繰り返します。

完全に希望のないパンドラの箱です。

災いしか出てきません。

私にとってもナンピンは、
希望なんて全く出てこなくて、
絶望と地獄しかありませんでしたから。

もし、私がナンピンによって、
大失敗した時の事を知りたい場合は、
以下の記事も読んでみてください。
⇒私のFX失敗談！私はこうやって資金を失っていきました

資金管理や損切ができればナンピンOK？

中には、資金管理や損切ができれば、

「ナンピンをしても全然大丈夫」

という人がいます。

確かに、これらの事を
徹底しながらトレードをして、
資金が右肩上がりに何年も増えているなら、
その人にとってナンピンは必勝法でしょう。

ただし、ここまでナンピンを
手法に落とし込むのは
物凄いメンタル負荷が掛かるので、
普通の人じゃ耐えられないでしょう。

それにいくら資金管理をしていても、
ナンピンをして含み損が加速していくと、
物凄い恐怖に襲われます。

しかも、含み損の期間が長引くほど、
毎日が憂鬱な日々に変わります。

何をしていてもポジションが気になって、
チラチラ確認してしまい、
何も手につかなくなります。

また、ナンピンをすると、
資金が拘束されるので、
その間は何もできなくなります。

ということは、
含み損を抱えて耐えている間は
トレードチャンスを逃すことになるので、
資金の回転率も物凄く悪くなります。

だから、資金管理や損切を徹底すれば
ナンピンしてもOKという前に、
加速的に増える含み損を見ると、
損切や資金管理なんて
できなくなる事の方が多いでしょう。

まずは普通のトレードで結果を出すこと

中にはナンピンを使った手法で、
稼いでいる人はもちろんいます。

その為、一概に”ナンピンは悪”
とは言えません。

ですが、
ナンピンを使って稼いでいる人は、
相場観が優れていて、
普通のトレードであっても
安定した結果を出せます。

ただ、ナンピンを取り入れた方が
資金効率が良くなるなどを理由に
ナンピンをしています。

やみくもに
ナンピンをしているわけではないので
どちらかというと
計画的買い下がりや
売り上がりといった方がいいでしょう。

このことをわからずに、
ナンピンの部分だけに注目して
真似をしたとしても、
資金を失ってしまうだけです。

その為、まずはナンピンをしない
普通のトレードで
結果を出せるようになるべきです。

そして、普通のトレードでも
安定した結果を出せるようになってから、
自分のトレードスタイルに
ナンピンが必要であれば、
取り入れればいいだけです。

もし、普通のトレードで
安定した結果を出す為に
必要なことがわからない場合は、
以下の記事を参考にしてみてください。
⇒FXで勝つ為に勉強する事はたった3つで十分！

まとめ

私の経験上、FXでのナンピンは、
必勝法になりません。

私にとっては、
希望のないパンドラの箱です。

私のトレードが下手だと言われれば、
まったくもってその通りですけどね。

ただ、ナンピンをして
含み損を抱えた時の恐怖やストレスは、
誰であっても同じだと思います。

それであれば、
徹底的に検証をして、
ナンピンを必要としない
自分に合った手法を作った方が、
ストレスは圧倒的に少ないし、
相場で生き残れる確率も上がると思います。

また、ナンピンが起きやすいのは、
短期のトレードで起きやすいので、
もし、ナンピンが癖づいているなら、
1時間足以上のトレードスタイルに
変えた方がいいかもしれません。

自分に合った手法を作る為の
検証方法を知りたい場合は
以下の記事を読んでみてください。
⇒勝てるFX手法を作れる具体的な検証方法とは？

自分に合う手法自体の作り方が
よくわからない場合は、
以下の記事を参考にしてみてください。
⇒FXで自分に合う手法のルール作りはどうやればいい？